ブログ仲間の人たちにコメントや新年の挨拶ができなかったのは非常に申し訳なく思っている。
帰国後の長い休みがあったけれど、落ち着いてPCの前に座る気になれなかった。引っ越して光ファイバーを敷いてもらったら一ヶ月以上かかってしまった事、新しい仕事に向けて心の準備が必要だった事。
それらは立派な言い訳になるかもしれないけれど、こんなに長い間ブログを更新できなかった本当の理由はどんな形で再開すれば良いものかきっかけがつかめなかったからだと思う。
日本に腰を落ち着けてからの第一弾なんだから日本の食にふさわしい食材をと気負っていたのだ。
そんな時に引越しのダンボール箱の一つを開けたら恰好の「きっかけ」が出てきた。

長い間しまってあった土釜が出てきた。
おいしいゴハンが食べたくてずいぶん前に無印良品で買ったものだ。
新居は郊外の一軒家。こじんまりとしたダイニングルームと使い込まれたキッチンがある。
冬の指がちぎれるような冷たい水で米を洗い一旦ザルに上げて2時間ほど水分を含ませる。
こうすると米に均等に水分がまわり炊きあがりにムラが少なくなる。
昔、日本の家庭では夜半に米を研ぎザルにあけて湿った布巾をかけておき、夜明け前に窯に火をおこして飯を炊いたそうだ。
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米3合に対して水を600cc(計量カップで3杯)。
お米のカップは一杯1合(180cc)で料理の計量カップ(200cc)とは違う。
鍋でごはんを炊く場合にどれだけ水を入れるか迷ってしまうけれど、
お米のカップ1 : 料理の計量カップ1
と憶えておけば問題ない。
土釜に米と水を入れ中火にかけてフタから湯気が勢いよく出るまで約17分。
湯気が出てからそのまま3分中火で吹かして火を止める。
それから10分土釜の中でごはんを蒸らす。
おそるおそるフタをあけるとピカピカのごはんが待っていた。

味噌汁は豆腐とお揚げの赤だし。
梅干し、海苔、白菜の漬け物に昆布としらすあげ。
「ごはんが光っている」、「口に頬張ると米の一粒一粒が主張している」
などという言い古された言葉はいらない。
だっておいしいお米は誰がどうやって炊いたっておいしいから。
特に最近の電気炊飯器はどんどん進化しているからきっとこの土釜ごはんと
同じように炊けると思う。だから僕がこの土釜で米を炊くのは自己満足と言ってもいい。
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そんな事を考えながらガスコンロの前で土釜から噴き出す蒸気を見守り、時計を気にしながらゴハンが炊けるのを待っていた時のことを思い出した。
耳を近づけると中からブクブク音が聞こえた。
鍋に火をかけ米を炊くという行為は「料理をする」という事ではないかと思う。
そう、ステンレスでもいい土釜でもいい。鍋で米を炊くというのは日本人にとって最も原始的で重要な「料理」という作業なのだ。
そんな特別な料理には簡素に味噌汁と香の物さえあればいい。
自分で炊いたごはんを頬張りながら「ごはんは世界一の料理かも...」と思った。
参加しています。

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